剱岳は北アルプス北部の立山連峰にある標高2999mの山。
日本百名山および新日本百名山に選定されている。
一般登山者が登る山の中では最も危険度の高い山とされ、
ルート上には岩稜伝いの鎖場や梯子が数多く点在している。
難所として「カニのタテバイ」や「カニのヨコバイ」と呼ばれる鎖場がある。
日本では数少ない氷河の現存する山で、氷河で削られた氷食尖峰になっており、
その峻険な山容は見るものを圧倒し、登山家からは「岩と雪の殿堂」とも呼ばれている。
(引用文)
剱沢キャンプ場から3時間20分。剣山荘から2時間40分。前剱頂上から1時間30分。
岩と鎖との格闘の末、ようやく山頂に到達。
山頂からは素晴らしい景色が広がっていた。
北の方角には、富山県の街並みから能登半島、そして日本海が広がっている。
南に目を移すと、はっきりと富士山の姿を確認することが出来る。
富士山の先はすぐ太平洋だと考えると、
「ここ剱岳の山頂から日本列島を縦断した眺めが今、目の前にあるんだ・・・」
と、ちょっと感動した。
そして東側には白馬岳や鹿島槍ヶ岳をはじめとする後立山連峰の山々。
後立山連峰の縦走路も一度は歩いてみたい道である。
まさに360度の大展望。
他の登山者たちも皆さん、山頂からの眺めを楽しんでいました。
「剱岳、登ったぞ~!!」
・・・というイメージで記念撮影。
皆さん、この場所から写真を撮っていましたね。
シャッター押してくれた方、ありがとうございました。
ここからは、昨日出発した室堂平から別山乗越、今日歩いた剱沢から前剱へと
今回の登山の道のりが全て見渡せる。
「今度はここから元来た道を戻るのか」
山頂では記念撮影をしたあと、持ってきた握り飯を食べて少し休憩。
景色を眺めながら30分ほど滞在していた。
「山頂も混みあってきたし、そろそろ戻ろうか・・・」
とりあえずテントの張ってある剱沢までは戻らないといけない。
【AM9:10 下山開始】
再び元来た険しい道を下山する。
下りは登り以上に気を付けないといけない。
途中、早月尾根ルートへの分岐点。
右方向へ下山すると、富山県の上市町方面に下りることが出来るらしい。
「標高差2200m超 北アルプス3大急登のひとつ 北アルプス屈指の長大尾根コース」
と聞いただけで恐ろしい(笑)
【AM9:30】
本日3発目のビビりポイント
10番目鎖場 「カニのヨコバイ」 到着
※リンク先の動画は「とやまソフトセンター」さんのものです、とにかく最初の一歩目が重要です。
剱岳登山の難所としては「カニのタテバイ」と双璧を成す、下りの難関。
鎖をたよりに、断崖絶壁をカニのように横歩きで進まないといけない。
鎖を掴みながら慎重に渡り、ここも無事クリア。
個人的感想だけど、ここは言われているより思ったほど何ともなくて逆に肩透かし。
一緒に渡った登山者さんとも「大した事なかったね~」との感想。
下から見ると、足の置場の岩棚はしっかりと確認できる。
(上から見ていると足場が確認しずらく、一歩目の足の置場が難しいみたい)
無事、カニのヨコバイを通過しても気を抜けないのが剱岳。
お次は傾斜が急な鉄梯子。
でも剱岳では、このようなしっかりとした梯子の方が安心感がでるのが不思議。
「もはや麻痺してる?」(笑)
11番目鎖場 「平蔵のコル」
剱岳の下山ルートはむしろ、ここからが厳しい。
12番目鎖場 「平蔵の頭」
「だから、平蔵さんって誰なの!?」
って言いたいぐらい険しい登りが続く。
13番目鎖場 「前剱の門」
ここでようやく、番号のついている最後の鎖場。
剱岳・別山尾根ルートの主な鎖場の数は13個
上の図を見ると、場所と順番が良くわかった。
地図に書いてある通り、鎖場のあとのトラバース道も道幅が狭いため注意が必要。
油断して足を踏み外したら、谷底まで真っ逆さまだね・・・
【AM10:30 前剱頂上 到着】
厳しい鎖場を抜けて、前剱まで無事に戻ってきた。
既に朝の登山開始から5時間以上が経過。
疲労と緊張感の連続で心身ともに疲れ切ってくる頃
「本当に危ないのは、ここから剣山荘までの下りだ!」
同じペースで一緒に下りてきた登山者の方が教えてくれた。
事実、前剱からの下りは浮石が多く。少し足を滑らしたら滑落の危険が伴う。
また、ちょっとした不注意で落石を落として先行者に怪我でも負わせてしまったら、
それこそ楽しい登山どころではなくなってしまう。
振り返ると剱岳の姿。
前剱から眺める最後の剱岳にお別れを告げ
「ここが正念場!」 と、慎重にくだる。
【AM11:40 剣山荘 到着】
山頂から2時間30分で剣山荘に到着。
ここでようやく気を抜いて、一息つく事が出来た。
ボトルに残っていた水を飲み干した後、追加でコーラを購入し一人で乾杯。
有料でトイレを貸していただき、ついでにお土産も購入。
やっぱり山小屋ってありがたいですね。。。
あとは剱沢小屋を通過して、キャンプ地に戻るだけ
剱岳もだいぶ遠くに見えるようになっていた。
【PM12:20 剱沢キャンプ場 到着】
朝の出発からちょうど往復7時間で無事、剱沢キャンプ場に戻ってきた。
自分のテントに戻り、そのまま倒れ込む。
「もうあまり動きたくない・・・」
今回の登山の予定は1泊2日。
この後、別山乗越を越えて室堂駅まで帰らないといけない。
室堂駅発のトロリーバスの最終便は、夕方4時30分。
このままで間に合うのか!?
あと1回だけ つづく。。。
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